輸送中の破損について

代表の酒井です。今回はもう少し詳しく損害保険についてご説明します。宅配便には各社1荷物当たり30万円までの保険を付帯することが出来ます。ちなみに3社とも30万円までとなっているので気になって調べたのですが解答は見つけられませんでした。どこかの保険会社が一手に引き受けているのか、または監督者の国土交通省がガイドラインを作成しているのか、それとも各社がサービス競争をした結果その金額に落ち着いたのか・・・ 何にせよ、当社は割れ物を扱っているので損害保険を掛ければ済む話、と思われるかもしれませんが、なかなかそう簡単にはいきません。補償内容はどこもほぼ同じですが、では実際に損害保険の請求をすればすんなりと支払ってくれるのかというと、これも各社によってかなり対応が異なります。

 

まず破損が判明した場合(ほとんどのケースではお客様から箱を開けたら商品が割れていた、と当店に連絡があって判明します)、宅配業者へ一報をいれます。宅配業者はお客様のところに伺い、現物を回収して状況を判断します。その結果を当店に連絡し、保険金の請求が始まります。もちろん外装の箱が潰れていたり、濡れた形跡があったり、そもそも紛失したとなれば宅配業者の責務となり全額保証の対象となります。しかし先に述べた通り外装が無傷だとかなり保険金の請求は難しくなります。請求が不可能な訳ではなく、実際にそのようなケースでも保険金をいただいたこともありました。しかし宅配業者も社内で損害率を厳しく計測しており、損害率が高い顧客に対しては相談のうえで運賃の値上げや保険の付帯を見合わせるなどの措置を取っているようです。せともの本舗の場合、1か月に3件もの破損報告があったことがありました。しかも全て1社に集中していました。するとすぐに営業所の課長から連絡があり、このままだと荷物の引き受け自体が難しくなるので、梱包方法の改善などできないか、と相談がありました。当店としてもせっかくお客様の手元に届いた商品が割れていたというのは誰も喜ばない状況ですので、すぐに改善策を検討し、実行しました。このように破損事故があった場合はすぐに原因を追究し、適切な改善策を講じるのが最善です。もちろん包材の量を増やしたり質を上げたりすることも必要でコストが上昇しますが、やはりお客様あっての商売ですので、信用には代えられません。ところで1か月に3件も破損が出るのは多過ぎるのでは?と思われるかもしれませんが、せともの本舗のスタッフの間でも不思議な現象と言われていることがあります。いつも通り梱包をして出荷しているのですが、ある日に出した荷物だけ、立て続けに破損の報告を受けることが数年に1回あります。年間5件ほど破損があるとすると、その大部分が特定に日に集中するのです。しかも梱包者も地域もバラバラなので原因に一貫性が無く、本当に不思議な現象なのです。神様のいたずらなのでしょうか・・・

 

さてそれではせともの本舗はどのような契約を宅配業者と結んでいるのかというと、これは宅配業者の体質から各営業所の収益性、世の中の情勢や景気の具合によって変化するのであくまで2020年2月時点での内容となります。2017年ごろまでは一度契約をするとそんなにコロコロと契約内容、主に運賃が変わることはなかったのですが、メディアが「宅配クライシス」と銘打って取り上げて以来、ことあるごとに再見積もりが出るようになりました。3年前はまだ日本郵便としか契約をしていませんでしたが、一気に4割ほど運賃が上がりました。この時は本当に厳しかったです。しかし社会的に供給より需要の方が多かったため他社も手一杯で相見積もりをとっても日本郵便とほとんど変わらないかそれより高かったため、手の打ちようがありませんでした。しかしせともの本舗は運が良いのかもしれません。捨てる神あれば拾う神ありかな?ちょうどこの時期に物流センターを移転したのですが、近くの事業所に佐川急便が出入りしており、ついでに集荷に来れるので良ければどうですか?と見積もりを置いて行ってくれました。佐川急便としては効率良く荷物を集められるということを加味しての運賃だったのでしょうが、当時の日本郵便よりも条件の良い内容でした。しかし同社の荷扱いの質に関しては世の中的に厳しい意見があり、せともの本舗内でも配達の質を落とすことになり兼ねないとかなり慎重な意見が出ました。ただこのまま日本郵便だけに頼っていてはいずれお客様に運賃の値上げをお願いしないといけない状況になる、破損のリスクを最小限にするのか、それとも低価格の運賃で据え置くのか、果たしてどちらをとるのか闊達な議論が何日も繰り広げられました。結論は「試してみよう!」でした。日本郵便なら破損のリスクはゼロかというと全く無かったわけではありませんでしたし、佐川急便の荷扱いが悪いといってもせともの本舗には何年も陶磁器の和食器を割れないように梱包し、宅配便でお客様へお届けできるスキルやノウハウが蓄積されているのだから大丈夫!ということになりました。

お客様へお届けする大切な商品ですので、誰が運んでも破損が無いようにするのは我々の当然の使命です。